ラウンドチェア ダイニングチェア アーマー 回転 ラウンド 回る スチール脚

愛娘を毒殺された夫婦の復讐譚が伊坂の手でどう料理されますか。 敵は怜悧にして感情を持たないサイコパス。徒手空拳の夫婦に助っ人するは死神の千葉。千葉は夫の残り７日の命の査定をする使命を帯びていたのでした。 人気作家山野辺の小学生の娘をが毒殺されます。犯人・本城は証拠不十分のために無罪判決を受け釈放されます。山野辺夫妻は、本城が真犯人である証拠を握っていて、司法に奴を裁かせるのをよしとせず、自分たちの手で仇討ちを企図していました。本城を陥れるためにさまざまな策をとる夫妻でしたが、頭脳明晰の本城はそれを潜り抜け、逆に山野辺夫妻を罠にはめます。 そこへ死神・千葉が仕事をするために夫婦の家を訪れ、結果的に夫婦の助太刀をするというストーリーです。 もちろん死神は人間ではありませんから、特殊な使命といくつかの特殊能力を備えています。 さてこの物語の悪役・本城崇はいわゆる異常者で、「他人の尊厳を傷つけること」だけを生きがいにしています。彼は他人を侮辱し、嘲笑するためにあらゆる狂人的な努力をします。物語り中に殺人を何度も起こしますが、人を殺したいから殺人を犯す訳では無く、その死亡によって第３者（山野辺夫婦）を貶め罠にはめるためです。ただ自分が楽しむためだけに悪行を積み重ねていくという、最悪のキャラクターです。 物語が進むにつれて悪辣さが増していく本城の計画に、見事に嵌って窮地の連発の山野辺夫婦ですが、図らずも死神・千葉の特殊能力のおかげでピンチを脱します。 どんどん盛り上がってくるのですが、残念ながらラストは非常にあっけないもので、これまた伊坂らしいといえばその通り。但し巻き散らかされた伏線の回収はこれまた伊坂らしく几帳面に回収されます。ここが彼の小説の魅力なんですね。 本当は千葉の本来の使命である調査期間の7日間に、山野辺にどのような判決を下すのかが、主題となるべきですが、夫妻の復讐の結末はいかにというところに興味がずらされています。それはそれで面白ければいいんですけどね。

ラスト2ページで題名「黄色い蜃気楼」の意味が腑に落ちる。伏線を張りまくった冒険小説の王道。標的は飛行機墜落から生き延びた日本人。彼を追う様々な思惑のハンター達。灼熱のカラハリ砂漠で生き残るのは誰だ。 著者船戸与一は日本の至宝ともいうべき冒険小説の名人です。「砂のクロニクル」「蝦夷地別件」といった、歴史の裏側描いた重い作品群や、「夜のオデッセイア」「炎流れる彼方」といった男たち個人の想いの丈をぶつける群に大別されるがどちらも読者を引き付けて離さない。本書「黄色い蜃気楼」は後者の範疇に入ります。 南アフリカからロンドン行きの飛行機に搭乗した極秘文章を持った日本人・クレイン、この男はどうやら非合法な手段でこの書類を手に入れたようです。その飛行機がカラハリ砂漠上空で爆発、墜落します。奇跡的に生き残ったのはクレイン、スチュワーデス（今で言うＣＡ）のチェルシー、日本人女子大学生2名工藤洋子と小野早苗、荒く売れ者のエミリオとロベルト。一行は徒歩で灼熱のカラハリ砂漠を生き残りをかけて横断します。 さてクレインを追う組織は、航空機現場の状況からヤツが生存していると判断し、殺害する指令を同じ日本人・山沖に命じます。この男はクレインと同じ元自衛官で、山沖にはクレインに対する恨みがあり、宿敵だったのです。 途中で現地のゲリラ組織から奪ったランドクルーザーに乗り込み、目的地を目指すクレインと生存者、それをランドローバーで追う山沖達刺客。そこへ絡んでくるのは現地の２つのゲリラ組織、ドゥガティを駆る別の女刺客、灼熱の太陽、毒蛇、豪雨、土砂崩れ8面楚歌のクレインの明日はどっちだ。 1992年に描かれた作品ですから時代の流れをか感じさせるところがありますが、メインの舞台が沙漠ですので違和感が少なく楽しめます。 逃亡・追跡に伴ってどこかが壊れた人間が繰り広げる死闘。それに巻き込まれて 殺されてしまう一般人。どんどん人が死んでいきますが、乾いた沙漠ですので腐臭もすぐになくなり、また次の死体が現われます。 そして最後に一番腐った奴が登場。船戸の物語の作り方はオーソドックだが伏線を繋いで紡ぎあげる技量は、天下一品です。

横書きのうえ改行位置がめちゃくちゃのせいか、(表示設定を変更しても改善しない) はたまた原文をそのまま直訳したような稚拙な翻訳のせいか、 とても読みづらい。 読書でストレスを感じたのは久しぶりだ。

中古品なのでどんな感じかな程度で期待してせんでしたが重いの外良い物でした。リピートあると思います。

夏休みにまとめ買いをしました。今回のテーマは経済小説です

とても綺麗な状態でした。寝る前にボチボチ読むのが楽しみです。 短篇集なのと初期の物なので読みごたえはあまり無いのですが チャンドラーの書くセリフ、描写が好きなので短篇全集購入しました。

脚本の柏原さんが書いてるだけあって､読み続けると脳内変換でドラマが蘇ります｡買ってよかったです｡やぱりあぶ刑事は面白いです｡

脚本の柏原さんが書いてるだけあって､読み続けると脳内変換でドラマが蘇ります｡買ってよかったです｡やぱりあぶ刑事は面白いです｡

いつもいつもどうもありがとうございます。

最初に読み進めたときは，文体の稚屈さや状況描写のバランスの悪さ，人物設定の変な点が目について，何とも一貫性がない手抜きで荒い本だなと感じました。 が，最後の最後で，それらは著者が意図的にやっていたらしいと分かりました。 確かに再読して，一つ一つ確認したくなります。 不評なレビューも多いようですが，わたしは十分に楽しめました。